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厄介な用語『DBS』

こども家庭庁は、27日、『日本版DBS』制度創設に向け、有識者会議をスタートさせました。

我々、矯正歯科医は、ワイヤーを使った矯正装置のことをDBSと呼ぶことが多いのです。カルテにも記載する場合にも使用しています。

このDBS,とは、Direct Bonding Systemの頭文字をとって成立した用語です。現在の主たる装置の一つですが、凡そ50年ほど前は、歯に装置を付ける際にバンド(帯環とも呼びます)を巻き付けて装着していました。

ところが、近年、接着剤が開発され、歯にバンドをまかないで歯の表面に直接(direct)、装置を付ける(bonding)ことが可能になったのです。このような術式をDBSと呼んでいます。最近では、歯面に間接的に設置するやり方も開発され、総括的にマルチブラケットシステムという呼び方が一般的になっています。

さて、本題に戻りますと、この『DBS』とは、英国のDisclosure and Barring Service 制度のことです、

日本国政府は、子どもの性的被害をふせぐため、性犯罪歴のあるひとが教育機関や保育施設で働くことを制限する制度創設を考えているのです。

導入に対して考慮しなければならない点もいくつかあるようです。例えば、①憲法に定める「職業選択の自由」に違反するのではないか。②犯罪者の社会復帰や構成の観点から適切か、③学習塾やスポーツクラブなどにも適用すべきではないか、など議論はこれからのようです。