本日、電車で荒川区の仕事場に移動中、私と対面側の座席に排球部とかかれたユニフォームを着た学生さんたちがいました。
排球ってご存知でしょうか?
そうです、バレーボールのことです。いまどき、珍しいですね。
ところで、この「排」の意味はお分かりでしょうか? 排斥、排除の排です。
以前、私が作成した矯正治療計画書の文章の中に、「正しい歯の排列」という表現があり、それを保護者の方が『排斥、排除などの排が使われるのですね? 良い意味ではないんですね?』と指摘されました。もちろん、誤字ではありません。
そもそも、排の字を分解しますと、「扌」と「非」になります。「非」は、本来は「左右に細かい歯が並んだ、髪を掬う櫛の形」を象どって作られた文字です。否定の意味はないのです。「扌」は「手」、特に”手で押す”を意味します。
排球が、バレーボールに当てられたのは、”手でボールを押すようにはじいて、ボールを床面に落とさないようにする”競技だからと考えられます。しかし、一方で、このような解釈もありました。”自分の陣地のボールを排除して反対側の敵の陣地に押しやるから”というものです。なるほど、ですね。
では、矯正治療で使う歯を並べる表現は、どうでしょうか?
ワイヤーなどの装置であって、”手”では並べない、と考えると? 配列でしょうか? 英語では”align”ですね。そうです、装置の”アライナー”はここから来ています。