29日、文化庁の「国語に関する」世論調査で、「憮然」、「砂を咬むような」などの言葉が本来の意味とは異なる使われ方をしている、と報告されています。
私もその誤用者の一人であることが判明しました。
インビザライン・アライナーの患者様には、「1日20時間装着してください」と繰り返し、念には念を入れてお願いしていますが、中には装着時間が不十分な方もいらっしゃいます。
あまり強く言うと、”憮然”とした態度を取られてしまうことがあります。
このような例です(笑い
一日20時間x7日=140時間を必須単位として、これに満たない場合があれば、7日に追加してくださいとお伝えすることもあります。しかし、実際は、装置によって歯に力(矯正力)をかけると、歯が移動します。そして、その装置を外すと元あった位置に戻ります。仮に、上記の総合時間をクリアするために1日10時間として14日使うことを考えますと、装置を入れる時間が少なく外す時間も多いので、歯は計画通りのペースでは動かないことになります。一方、装置は、確実に次のステップで歯を移動した設計になっています。すると、装置の進行状況と歯の移動がマッチせず、装置と歯の適合が不十分という事態が起こる可能性が高くなります。
矯正力の重要なファクターは、力の大きさ、頻度、持続時間、です。
因みに、”憮然”とは、正しくは、「失望してぼんやりとしている様子」となっています。私も、あまり強く注意できないものだ、と反省もしています。コンプライアンスの問題ではありますが、ガッカリされても困ります(笑