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口封じに

別に、時代劇のセリフではありません(笑

私のクリニックの第一期治療(混合歯列期から永久歯列期への誘導治療)では、基本的に可撤式装置を使います。余程のことがない限り、ブラケットとワイヤーの装置は使いません。

なかでも、上下歯列を嵌めるマウスピース型のEFラインはよく使われる装置となっています。結果も出ています。歯並びだけではなく、口呼吸、姿勢もよくなります。

しかしながら、治療計画で当該装置の装着を決めた患者さんの僅かな割合で、装着してくれない、使用時間が少ない、方がいらっしゃいます。

いろんな理由をつけてきます。

①匂い、②ブカブカする、③つばが飲み込めない、④涎が口の外に溢れてくる、⑤いま、花粉症で鼻が詰まっている、など。

都度、それぞれご家庭での対応策をお話ししています。これらに共通した理由の背景に、親御さんの無関心や甘やかしがあります。

夫婦、共働きで面倒を見られない。お子さんの不満を全て支持し、説得・工夫して着けさせようとされない、など。

中には、もう固定式のワイヤー矯正にしてください、というお父さんもいらっしゃいます(先日の患者さん)。

この方は、小学4年生。まだ、思春期最大長期前で永久歯に生え替っていません、(出っ歯なのに成長期の下顎の)成長を利用できません、永久歯を抜くことになります、早くからつけると治療期間が長くなります、固定式装置は虫歯の問題もあります、費用が3倍かかります、など今の第一期治療の有用性を説いても十分に理解して頂けません。

そこで、先ずは、夜間だけでも毎日装着するように、口から出ないように、”口閉じテープ”のご利用を検討されては如何でしょう?と提案しました。さらに、装置を外さずにできた日は、カレンダーに◎や花丸などを書き込んで、達成感を植え付けるようにされてもよいでしょう、とアドバイスしました。

左の製品は、知り合いの業者の方がご自分の口呼吸防止のために利用されていて、さまざま試した結果、一番、よかったと言われたものです(アマゾンにて購入)。かぶれの問題、接着が弱い、などの問題があるようで、安いものはそれなり、だそうです。